( 2015年6月1日 )(2)
[ 竪坑エレベーター ]
トロッコ電車に乗車したままトンネル内に入り、「竪坑エレベーター」に乗換えます。
竪坑エレベーター説明板
(それぞれの画像をクリックすると大きくして見られます)
竪坑エレベーター「欅平下部」乗降口
竪坑エレベーター「欅平上部」乗降口
竪坑エレベーターで、欅平上部まで一気に200m昇り、降りると展望台があって、後立山連峰や鹿島槍ヶ岳を
望むことが出来ます。快晴とあっていい遠望が出来ました。
後立山連峰
鹿島槍ヶ岳
[ 関西電力 上部専用鉄道 ]
展望台からの景観を見終えて、関西電力上部専用鉄道(6.5km)で黒部川第四発電所に向います。途中、仙人谷
の手前の500mほどは、有名な「高熱ずい道」で、トンネル史上でも最難工事を克服したところで、吉村昭著「高熱
隧道」で、その難工事ぶりが描かれています。
上部専用鉄道説明板
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上部専用鉄道は、高熱区間(現在でも約40℃)を通る特殊な鉄道のため、従業員、工事関係者、関電の許可
を得た関係者しか利用することが出来ません。牽引する機関車は、小型のバッテリー車で、客車も耐熱式の特殊
な車両が使われています。
バッテリー機関車(BB72) (運転席は中央で、横向きになっている)
耐熱客車と有蓋貨車(No.9)
高熱区間のトンネル壁面
高熱区間のトンネル壁面
トンネルの高熱区間を抜けると、明かりが見えてきて「仙人谷」です。ここで一寸下車して「仙人谷ダム」を見学し
ます。「高熱隧道」を読んでいましたので、このダムが、未曾有の困難を克服して黒部川第三発電所の水力用に造
られたことを思うと感慨一入でした。
仙人谷駅駅標
仙人谷駅の標高
仙人谷ダム
ダム下部
[ 黒部川第四発電所 ]
「仙人谷ダム」の見学を終わり、列車に戻って5分程で「黒部川第四発電所」に到着です。
発電所の入口を入った右手に、太田垣士郎社長のレリーフがありました。社長としての決断表意です。
太田垣社長のレリーフ
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発電所内部を見学させてもらいましたが、4基の水車がフル稼働でした。
水車室頂部
回転中の水車
ペルトン水車(実物)
ペルトン水車諸元
黒四発電所は、2010年に「IEEEマイルストーン」の認定を受けました。
認定書楯
受賞説明
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[ インクライン ]
発電所の見学を終わり、手配してもらってあった弁当の昼食をとって、次の行程の「インクライン」に向います。
「インクライン」は、資材などを上げ下ろしするケーブルカーで、発電所のある下部(標高:869m)から上部(標高:
1,325m)まで、456mを20分かけて上ります。
「インクライン」設備概要図
「インクライン」台車断面図
乗車した「A」車
「B」車との行き違い
「インクライン上部」の標高
「インクライン上部」でケーブルカーを降りると「作廊」で、「樽沢横坑」からでた展望所から「裏剣岳」を眺望
できました。天候が良かったので本当にラッキーでした。景色を見終わったあと、約10.3kmの黒部トンネルを、
専用バスで黒部ダム駅に向います。
黒部トンネル
作廊から見える「裏剣岳」 (中央は「三の窓雪渓」)
黒部トンネル専用バス