[ 黒部紀行 ]
2008年6月9日〜10日に、関西電力の人が企画してくれた、16人限定の「黒部ダム見学」ツアーに参加し、初
めて黒部ダムを訪れました。黒部川第四発電所(黒四)は、昭和30年代に、関西電力が社運をかけて建設した発電
所で、日本でも最大規模の土木事業です。
黒部川流域には、戦前からダムが建設され、その水力を利用する発電所が何箇所も建設されてきておりました
が、黒四は、その集大成といってもいい大事業で、土木を専攻した私にとっては、一度は自分の目で見ておきたい
のが念願でした。
通常の観光ルートでしたら、誰でも行けるのですが、今回のは、関電の専用施設を利用する見学でしたので、私
には、特別魅力がありました。
関電トンネルのトロリーバス、インクライン、黒部専用鉄道、竪坑エレベーターなどをご紹介したいと思います。
これらの中でも、戦前の、第三発電所が建設された時に掘削された黒部専用鉄道のトンネルは、吉村昭著「高
熱隧道」で紹介されており、黒四時の関電のトンネルの破砕帯は、木本正次著「黒部の太陽」で紹介され、映画に
もなりました。また、2002年(平成14年)12月31日の、第53回NHK紅白歌合戦で、歌手の中島みゆきが、この黒部
専用鉄道トンネルの中から、生中継で出演し、「地上の星」を歌ったのも、記憶に新しいところです。
見学ルート
今回は、信濃大町から入り、宇奈月に下りました。
(1) 名古屋駅・大糸線
(2) 扇沢→(関電トンネル)(トロリーバス)→黒部ダム
(3) 黒部ダム
(4) 黒部ダム→(黒部トンネル)(バス)→インクライン上部
(5) インクライン
(6) インクライン下部(黒四発電所)→(黒部専用鉄道)→欅平上部
(7) 欅平上部→(竪坑エレベーター)→欅平
(8) 欅平→(黒部峡谷鉄道)→宇奈月

幸いに、絶好の好天に恵まれ、アルプスの景観を楽しみながら、関西電力の諸施設を十二分に見学させて
頂くことが出来、私にとっては大満足でした。
お世話になりました関電のT氏、現地で楽しく、詳しく案内して下さったK氏に厚く御礼申し上げます。
有難うございました。