JR和歌山線・北宇智駅スイッチバック
関西地方で、唯一残存していた、JR和歌山線・北宇智駅のスイッチバックが、平成19年3月17日をもって廃止
されることになりました。
吉野口ー五条間、20/1000の勾配区間の中間にあり、蒸気機関車時代には、スイッチバックは必要な施設で
したが、朝夕を除いては利用客の少ないローカル線とあって、電化されてからは、不要になったにも拘わらず、今
日まで残存していました。
平成17年の福知山線事故以来、安全性が重要視され、この北宇智駅でも、乗務員が運転席を換わる際の、
ミスを無くすため、スイッチバックシステムが廃止されることになった、と報じられました。
安全と共に、運転時分も短縮されるので、この決断は、遅きに失した感はありますが、鉄道ファンにとっては、
蒸機時代の遺産が、又一つ消えてゆく寂しさが否めず、3月11〜12日に、泊りがけで訪問してきました。
その、報告です。
スイッチバック時代の配線図
王寺方面からの下り列車は、下りホームに到着し、客扱いをしたあと、運転手は後ろの運転席に換わって、折
り返し線に入り、再び、運転席を換えて、和歌山方面に出発する。
和歌山方面からの上り列車は、折り返し線に入った後、運転手は、後方の運転席に換わり、上りホームに入っ
て客扱いをしたあと、再び、前の運転席に戻り、王寺方面に出発する。
下りホーム駅名板
上りホーム駅名板
駅名板は、写真のように、下りは「ごじょう」だけ、上りは「よしのぐち」だけに、「←」が入っていました。
[ 北宇智駅 ]
駅本屋
駅本屋内部
        北宇智駅全景       (折り返し線より)
  左:王寺方本線、右:折り返し線   (住川街道踏切より)
駅端部
折り返し線端部
[ 住川(すがわ)街道踏切 ]
北宇智駅と折り返し線の中にある「住川街道踏切」
踏切の断り書き

北宇智・スイッチバック駅の列車の動きです

[ スイッチバック廃止後の北宇智駅 ]
平成19年(2007年)3月19日以後の配線図

平成19年6月25日、近くまで、所用で出かけましたので、その後の「北宇智駅」を写真に収めてきました。
新「北宇智駅」      (住川街道踏切より)
      上り「466M」 (18:05)  
   下り「477M」 (18:25)
   ホーム駅名板 (旧下りホームのものを流用)
      住川街道踏切  
     旧「北宇智駅」(終端部から駅方を望む)(H19-6-25)