[ 余部橋梁 ](3)
( 3回目の余部訪問記です。今回は、土木仲間5人で行って来ましたので、一寸専門的な報告をいたします。 )
山陰本線、鎧ー餘部間の「余部橋りょう」は、明治45年に完成した高さ41m、鉄橋長310mの鉄骨造りのトレッス
ル(櫓)橋で、貴重な土木構造物であるが、昭和61年の強風による列車転落事故を機に、風速による運行規制が
強化され、年間80本以上の列車が運休されていた。そのため、橋梁架け替えが検討され、コンクリート橋に架け替
えが決まって、平成19年から工事が進められていた。
新橋は、現在線の南側7mの位置に、4本のコンクリート橋脚を立て、エクストラドーズド工法で箱型のコンクリー
ト桁を架けるエクストラドーズド橋である。(最大支間長82.5m)
現在線への接続は、橋梁の京都方はすぐトンネルであるため、新橋の東端は、93mの大きなS字桁で施行して
置き、在来線のストップ後、旧橋脚の上部と桁を撤去し、新桁を4mジャッキで在来線側に移動、そのあと、反時計
回りに5°回転させてトンネルを出たところで、在来線に接続するという切り替えが行われる。一方、餘部駅側は、
駅の南側の山をカットし、新橋からの線路を延伸して、ホームを出たところで、在来線に接続するという方法がとら
れるので、駅の乗降は、今までとは反対の、南側での乗降となる。
橋梁の、東端の切り替えが困難であるため、切り替えは列車を運休して行われる。7月17日〜8月11日の26日
間運休し、8月12日の初発から新線運行が開始される予定で、運休中は、香住ー浜坂間でバスの代行運転が行わ
れる。
工事が大詰めで、7月16日をもって旧橋が使われなくなるということで、旧橋の見納め、乗り納めと新コンクリート
橋の見学を兼ねて行ってきましたので、その報告です。

期日:
平成22年6月9日(水)  
スケジュール:
大阪駅発9:10(北近畿3号)→城崎温泉着11:51(のりかえ)→11:55発(普通)
→餘部着12:44
現地見学(新橋梁を往復)
餘部発15:18(普通)→城崎温泉着16:07(のりかえ)→16:13発(きのさき10号)→
福知山着17:17(のりかえ)→17:19発(タンゴエクスプローラー4号)→大阪着18:55

・ 読売新聞記事
「今日のノート」(2010.6.12朝刊)
記事(2010.6.12夕刊)
いずみ(2010.6.20朝刊)
・ 産経新聞記事     余部鉄橋設計図発見(2006.8.24)

[ その後の新聞記事 ]
( 朝日新聞(夕刊)(2010.7.13) )
( 朝日新聞(夕刊)(2010.7.14) )
( 日経新聞(夕刊)(2010.7.16) )
( 朝日新聞(朝刊)(2010.7.17) )
( 読売新聞(夕刊)(2010.7.20) )
( 読売新聞(夕刊)(2010.7.23) )
( 読売新聞(夕刊)(2010.8.12) )
( 朝日新聞(夕刊)(2010.8.12) )
( 日経新聞(夕刊)(2010.8.21) )

新余部橋梁
民宿「川戸屋」さんの"のぼり"
(クリックすると拡大写真が見られます)
旧橋を渡ってきた「173D」(浜坂行普通列車)